借金が増えて、生活が苦しくなってきたから、債務整理をしたい。あまりリスクのない債務整理を選びたい。そう考えている人は多いと思います。この記事では、債務整理の種類と、リスクの最も少ない手続きについて解説します。
債務整理とは
債務整理とは、減額や支払い期間、支払い方法の調整により、法的に借金問題を解決する手段で、任意整理、個人再生、自己破産、過払い金請求の4つの中から、債務者の状況に合わせた債務整理で借金問題を解決します。
債務整理のメリット・デメリット
次に、4つの種類の債務整理のメリット・デメリットについて見てみましょう。
任意整理
メリット
- 自分で整理したい債務が選択できる
- 保証人のついている債務を選択しなければ迷惑がかからない
- 家族に知られにくい
- 持ち家や車等の財産がなくならない
デメリット
- 約5年ほど新規の借り入れや、カードの利用ができない
- 借金は免除されない
- 貸金業者(消費者金融など)と和解が成立しない場合もある
- 持ち家や車のローンは減額されず、他の借金が減額されるため、ローンの残高が多ければ返済が難しくなる
個人再生
メリット
- 借金が大幅に減額される(約80%)
- 持ち家や車が残せる
デメリット
- 全ての債務が対象の為、保証人に請求がいってしまう
- 書類等が届く為、家族に知られやすい
- 約5年〜10年の間新規の借り入れや、カードの利用ができない
- 持ち家や車のローンは減額されず、他の借金が減額されるため、ローンの残高が多ければ返済が難しくなる
- 資産価値が高い財産に関しては無くなる可能性もある
自己破産
メリット
- 免責が受けられれば借金がゼロになる
- 誰でも申立てが可能
- 一定の財産は残すことができる
デメリット
- 就ける職業に制限がつく
- 免除されない借金もある(公共料金など)
- 約5~10年程度は新規の借り入れやカードの利用ができない
- 保証人に請求が行く
- 財産を没収されてしまうので、生活環境が多少変わる
過払い金請求
メリット
- ブラックリスト(信用情報機関)に載らない
- 周囲に過払い金請求をしている事がばれない
- 任意整理を行っている場合は、借金を減額できる
デメリット
- 貸金業者にまともに対応してもらえない可能性もある
- 二度とその貸金業者からお金が借りられない可能性が高い
このように、どの債務整理にも、必ずメリットとデメリットがあります。なお、債務整理のそれぞれの詳しい手続きは加藤法律事務所(※宇都宮で借金問題専門の弁護士事務所)を参照してください。
それぞれの債務整理に向いている人
任意整理
借金がそれほど多くない人向けです。そのうえで、保証人に請求がいくのを避けたい、家や車を確実に残したい、家族に知られたくない、こういう風な人は任意整理が向いています。
個人再生
借金が多く、今のままでは返済は難しいけど、減額すれば払える。住宅ローンを抱えているけど、家を残して債務整理をしたい、こうお考えの方は個人再生が向いています。
しかし、保証人に請求がいってしまうので、事前に保証人や家族との話し合いが必要となります。
自己破産
借金が多く、現在無職、生活保護を受給している、又はこれから生活保護を受給しようと考えている人は、自己破産が向いています。人
しかし、持ち家や車等の財産は返済に充てる為無くなってしまうのと、借金の理由が浪費やギャンブル、投資等の場合は借金が免除されない可能性があるので、注意が必要です。
過払い金請求
現在借金を返済中で、過払い金が発生している。又は、10年以内に借金を完済していて、調べたら過払い金がある。こういう人は過払い請求が向いています。
過払い金請求は任意整理中でもできるので、少しでも借金を多く減らしたい方にも向いています。
払い過ぎたお金は戻ってきますが、過払い請求をした貸金業社からは、借りることが出来なくなるので注意が必要です。
まとめ
解説してきたように、どの債務整理にも必ずリスクは伴いますが、借金が減額される、又は無くなるという大きなメリットがあります。今の生活をよりよくする為に、債務整理を検討してみることをお勧めします。